その昔、モロッコでは
結婚を控えた娘を、
母はハマム(伝統的な蒸し風呂)へと
連れていきました

その日はとても特別な日
花嫁となる娘の体と心を清め祝福するための時間です



母はあたたかな湯気の中で娘の髪や肌にやさしくガスールを塗り広げます


粘土の土はしっとりと娘を包み込み
流したあとは光を受けて輝くような素肌を見せてくれるのでした


それはただの美容法ではなく


「新しい人生を迎える娘
花嫁の心身を清め新しい人生への門出を祝福する


母の祈りそのも



そばでは親族の女性たちが歌を口ずさみ笑い声が弾んでいました

そこには女性たちが代々つないできたやさしさと祝福の輪がありました


母や年長の女性たちが娘の体を洗い清める姿

母から娘へそして次の世代へと受け継がれる

「愛と祈りの儀式」だったのです



現代のモロッコではこうした花嫁の浄めの儀式は少しずつ姿を変え
「スパムデー」として友人や家族と楽しむ
婚前の行事になっています



けれどその根っこには
母が娘を包み込む
温かな風景が流れ続けているのです


ガスールを使って体を整え祝福の時間を分かち合うという
根本の精神は今も大切に守られています



クレイには
「美しさを引き出す力」と同時に
「心に寄り添う力」があります



現代の研究でも
ガスールにはミネラルが豊富に含まれ
余分な皮脂や老廃物を吸着する作用や
コラーゲンの生成を促すことが確認されています
肌や髪を整えるだけでなく
体の巡りを助ける働きや
精神的な疲労にも働きかけてくれます


現代の私たちも
忙しさで疲れた体や肌にクレイを取り入れることで
「自然の恵みに触れ、心身を整える時間」
を作ることができます

モロッコの花嫁たちがそうであったように
クレイは日常の中で
私たちに寄り添い支えてくれるのです


あなたも、クレイケアを学んでみませんか?
「クレイの世界へようこそ」




( 補足 )
クレイケアの世界では
ガスールはクレイとは実は部類が違います
クレイケアで使うクレイよりも
少し粒子が荒く
シルトという種類になります

前回の日本編でご紹介した
沖縄のクチャも
マリーンシルトと呼ばれる
シルトになります

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